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病室に防犯カメラを設置できる?プライバシー問題と導入の課題

Hospital

防犯カメラは、病院内での安全確保やトラブル防止に役立つ設備ですが、
病室に設置することには慎重な判断が求められます。
特に、患者のプライバシーをどこまで守れるのか? という点が大きな課題となります。

本記事では、病室への防犯カメラ設置の可否や、考慮すべきポイントについて解説します。

目次

1. 病室に防犯カメラを設置する目的とは?

病室に防犯カメラを設置する主な目的は、以下のようなものがあります。

① 盗難・不正行為の防止

  • 患者の持ち物の盗難防止(財布、スマホ、貴重品など)
  • 看護師・職員の不正行為の監視

② 暴力・虐待の抑止

  • 高齢者や認知症患者への虐待防止
  • 患者同士のトラブルや暴力行為の監視

③ 転倒・転落事故の防止

  • ベッドからの転倒や転落の早期発見
  • 体調急変の監視(特に重症患者)

④ 医療ミスや不適切な対応の防止

  • 適切な医療ケアが行われているかの記録
  • 患者側・病院側の双方にとって証拠としての機能

このように、防犯カメラの設置は病院の安全管理に大きく貢献する可能性があります。

参照サイト
<病院内犯罪はなぜ起こる?>
<入院病室で80代女性が太もも骨折>

松川
松川
病室でのトラブルも度々ニュースで取り上げられていますね

プライバシーの問題があるため設置は難しいケースが多い!

最初に、病室には事故防止・安全管理・犯罪やトラブル防止のために、カメラを設置している病院もあると解説しました。
しかし、現状では設置するのが難しくなっていると言えます。
その理由は、「プライバシーの問題」です。
全室に設置しようと病院側が考えていても、患者さんの中には「ずっと監視されているようで嫌だ!」「入院生活を見られたくない!」と設置をご希望されないケースもあります。
技術的な面では、もちろん設置は可能ですが、プライバシーの問題が課題として残るでしょう。
さらに、カメラを設置することで患者さんに大きなストレスを与えてしまう恐れもあります。
設置する際には、プライバシーや個人情報に十分な配慮をして運用する必要があるでしょう。
そして、患者さんと患者さんのご家族に同意書にサインをしてもらうのが望ましいと言えます。

過去に参考になる記事を書いていますので、よろしければ併せてご一読ください。

防犯カメラドットjp
病院で防犯カメラが必要な理由とは?病院での防犯カメラ設置の注意点 | 防犯カメラドットjp 怪我をした場合、病気になってしまった場合などに訪れるのが病院。また、家族や知り合いなどが入院している場合にお見舞いに訪れることもあるでしょう。一般的には、病院は...

病室への防犯カメラ設置が問題視される理由

病室への防犯カメラ設置が簡単に進められない最大の理由は、患者のプライバシー保護です。
病室は患者にとって、治療・休息を取るためのプライベートな空間であり、
カメラによる監視が「プライバシーの侵害」となる可能性が高いためです。

主な問題点

  • 入院中のプライベートな時間が監視される
  • 着替えや医療処置の映像が記録される可能性
  • 患者や家族の同意がない場合、違法行為になり得る
  • 録画データの管理が不適切だと、流出リスクがある

特に、日本では「個人情報保護法」や「医療機関の倫理規範」により、
プライバシー保護が重視されるため、慎重な対応が求められます。

廊下や共有スペースなどには防犯カメラが必要

さきほどは、病室にカメラを設置するのはプライバシーの問題から難しい場合が多いと言いました。
ただし、それはあくまでも病室の話で、病院全体には防犯カメラの設置が必要です。
例えば、廊下・共有スペースなどの場所。
とくに、病室へつながる廊下には防犯カメラの設置が欠かせません。
窃盗犯や不審者などが病室に入った場合、その映像を記録できるからです。
誰が、どの病室に、いつ入ったのか、がわかるのは大きなメリットと言えるでしょう。
事件が起きた際には、その映像から犯人を追跡でき、犯人逮捕につながる可能性も高まります。

病室に防犯カメラを設置する際のポイント

病院側が防犯カメラを設置する際には、以下の点を考慮する必要があります。

① 患者と家族の同意を得る

防犯カメラを病室に設置する場合、患者本人とその家族の同意が必須です。
知らない間に監視されることは、プライバシー侵害として問題視される可能性があります。

② 監視範囲を限定する

  • 病室全体を映すのではなく、出入口や貴重品置き場に限定する
  • カメラの角度を調整し、プライベート空間を映さない工夫をする

③ 録画データの管理を徹底する

  • 録画データの保存期間を決める(長期間保存しない)
  • 閲覧できる人を制限し、セキュリティ対策を強化
  • 録画データの第三者提供を禁止し、流出を防ぐ

④ 適切な掲示・告知を行う

  • 「防犯カメラ作動中」の表示を明確にする
  • カメラの目的や設置理由を、患者・家族にしっかり説明する

2.福岡県内でも「病院荒らし」の被害が増えている

NSS防犯カメラ

診療所や病院などを狙う、「病院荒らし」の被害が県内でも増えています。
売上金はもちろんですが、診療所や病院などには他にも重要なものが多いでしょう。
危険な薬品や患者さんのカルテなどです。
このようなものが外部に持ち出されてしまうと、悪用される可能性が高まります。
被害を未然に防ぐためには、センサーライトや防犯カメラの設置が必須と言えるでしょう。
その他では、窓を割って侵入する場合が多いため、格子をつけることや補助錠などを取り付けるのも有効です。

参照サイト
<「病院荒らし」 に注意してください>

威圧感を与えない防犯カメラがおすすめ

院内に設置するカメラを選ぶ際には、できるだけストレスを与えないカメラを選ぶのが重要です。
ここまで解説してきたように、様々な犯罪やトラブルを防止するために防犯カメラの設置は欠かせません。
ですが、威圧感を与えるようなものを設置すると患者さんにとっては大きなストレスとなります。
ストレスをできるだけ少なくするために、カメラのタイプにも注意しましょう。

松川
松川
ドーム型は威圧感を軽減させることができます

専門業者に相談して決めるのが最適

受付・待合室・出入口・通用口・廊下・手術室など、カメラの設置が必要な場所は多いものです。
それぞれ、目的が異なりますし、必要な機能なども異なります。
他にも必要な設置台数やタイプ、撮影範囲なども変わりますので、専門業者に相談して決めるのがよいでしょう。

3.プライバシーの問題から病室への設置は難しいが院内にはカメラが必須

安全確保・事故防止・犯罪やトラブルの防止のために、病室へのカメラの設置を希望される方も多いと聞きます。
ただ、プライバシーの問題から設置するのは難しい場合が多いでしょう。
ですが、病院では多くの犯罪やトラブルのリスクがあるため、病院内にはカメラの設置が必須と言えます。

病院・クリニックの防犯カメラ設置事例

弊社で行った病院・クリニックの防犯カメラ設置の事例をご紹介します。

この記事を書いた人

安達 智裕のアバター 安達 智裕 HYN株式会社 代表取締役

防犯カメラ専門サイト「防犯カメラドットJP」を運営し、防犯カメラの設置工事に20年以上の経験を持つ専門家。長年にわたる現場での知見を活かし、現在は自社メーカーとしてオリジナルの防犯カメラを開発・提供。さらに、AI技術を活用した顔認証・ナンバー認証機能を搭載した最新の防犯カメラを展開し、高度なセキュリティ対策を実現。防犯対策のプロフェッショナルとして、企業や個人向けに最適なセキュリティソリューションを提案し、安全・安心な社会づくりに貢献している。

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