販売されているカメラには、様々なタイプのものがあります。
その中でも、構造に大きな違いがあるのが「防爆カメラ」です。
今回は、「防爆カメラとはどのような構造を持ったものなのか?」「どのような場所に設置されているのか?」について解説します。
1.防爆カメラと一般的なカメラとの構造の違いについて
皆さんは、「防爆カメラ」をご存知でしょうか?
おそらく、ほとんどの方にとってはあまり聞いたことのないものだと思います。
カメラとついていますが、一般的なものと比較すると構造に大きな違いを持ったカメラです。
大きな構造の違いとは、簡単に言えば爆発を防ぐための構造になっているということ。
もう少し詳しく解説すると、防爆性能を備えている容器の中に着火源となる電気機器を入れて、容器の内部で爆発が起きた場合でも容器の外部には爆発が及ばないような設計となっています。
また、内部爆発にも十分耐えられるだけの強度を持っていること、隙間から火炎が外部へ着火しないようになっているのが大きな違いと言えるでしょう。

どのような場所で活用されているのか?
最初に、防爆カメラの構造について解説しました。
そのため、一般的なカメラとは違った構造になっていることが、ご理解いただけたと思います。
では、どのような場所で活用されているのでしょうか?
次のような場所で活用されています。
可燃性のガスや蒸気が放出される場所などで、一般的な電気機器を使用することは非常に危険です。
なぜなら、可燃性のガスや蒸気と電気機器から発せられる熱や火花が混じると爆発してしまうため。
このような爆発を防ぐために、設置されるのが「防爆カメラ」です。
過去に参考になる記事を書いていますので、よろしければ併せてご一読ください。

防水・防塵カメラと防爆カメラは違う?
似たような言葉として、「防水」「防塵」「防爆」があります。
どの言葉も、カメラの購入や設置を考えるときにはよく聞かれる言葉です。
とくに、屋外に設置する際には防水・防塵カメラがよく使われています。
言葉はとても似ているのですが、防水・防塵と防爆はまったく異なる意味で使われていることをご存知でしょうか?
一般的に、防水や防塵仕様のカメラは、カメラを水や塵などから守るという意味で使われています。
しかし、防爆というのは、あくまでも可燃性のガスや蒸気などが放出される危険場所での爆発、火災事故を防ぐために電気機器を様々な手段によって隔離するという意味で使われているのです。
ポイントとなるのは、機器を守るためではないということ。
爆発しても外部へその影響が及ばない構造となっているのが防爆カメラなのです。
2.危険場所とはどのような場所のことなのか?
簡単に言えば、「危険場所」に設置されるのが、防爆カメラとなりますが具体的にどのような場所のことを指すのでしょうか?
まず、危険場所は3つに分類されていることを知っておきましょう。
3つの危険場所を上記に挙げましたが、最も危険度が高いのがZone0です。
そして、最も危険度が低い場所がZone2になります。
放出頻度や存在時間によって分類されている
さきほどは、危険場所について3つに分類されていることを紹介しました。
その分類する際の基準についても解説します。
まず、分類する際の要素として挙げられるのが、可燃性ガスや蒸気の放出頻度です。
当然ですが、放出頻度が高い場合には、危険度が高いことになります。
それから、もう1つの要素が「爆発性雰囲気の存在時間」です。
この存在時間が長くなればなるほど、危険度が高くなり、存在時間が短くなればなるほど、危険度は低くなります。
適用可能な防爆構造は危険場所の種類によって異なる
必ず押さえておきたいのが、「危険場所の種類」によって適用可能な防爆構造が異なるということです。
構造について解説すると、防爆構造は次の8種類に分類されており、危険場所の種類によって適用可能なものと、そうでないものがあります。
そのため、そのような危険場所に防爆カメラを設置する際には、専門の業者に相談して適用可能なものであるかを確認してもらうのがよいでしょう。
規格を満たしていないもの、適用可能なものではないものを設置した場合、爆発や火災などの重大な事故につながる恐れがあります。
プロである設置業者に相談して、規格に適合したもの、適用可能なものを設置しましょう。
参照サイト
<防爆構造の種類>
通常の防犯カメラとはまったく異なる構造の防爆カメラ
街でよく見かける防犯カメラとは、まったく異なる構造となっているのが「防爆カメラ」です。
凄く簡単に言えば、爆発を防ぐためのカメラで危険場所に設置されています。
また、危険場所にも種類があり、その種類に応じて適用できるものを設置しなければいけません。
設置を希望する場合は、専門業者に相談しましょう。