進化を続ける防犯カメラ。最初の防犯カメラはイギリス…?防犯カメラ業界の知られざる歴史

緊急事態宣言が解除され街が賑わってきました!みなさんはどんな年末をお過ごしの予定ですか?

本日はオフィスや店舗、街頭などで見かける防犯カメラ。
今やあたりまえの光景ですが、防犯カメラの歴史についてはあまり知られていません。
今回は、進化を続ける防犯カメラの歴史についてご紹介します。

この記事の内容

・知られざる防犯カメラの歴史!
・進化する防犯カメラ
・今ではなくてはならない存在になった防犯カメラ!

 

 

1.知られざる防犯カメラの歴史

今やあらゆる場所に設置されている「防犯カメラ」ですが、
世界で最初の防犯カメラはイギリスで作られたと言われています。
最初に作られた防犯カメラの目的は、
「卵泥棒を撮影するためのカメラ」でした。
鶏舎に卵を盗みに来る犯人を撮影し、犯人を特定するためのカメラであったというのは驚きです。

 

2005年のイギリスロンドン同時多発テロ

2005年イギリスの首都であるロンドンで、地下鉄3ヵ所、バス1台がテロリストに爆破され
多くの犠牲者がでるという痛ましい事件が起こりました。
この事件では、実行犯4名を含む、56名が死亡。
このテロ事件をきっかけに、イギリスでは防犯カメラの設置台数がさらに増え、
今では防犯カメラ大国として有名です。
イギリスの首都ロンドンだけでも、40万台以上の防犯カメラが設置されていると言われています。

日本での防犯カメラの歴史

日本での防犯カメラの歴史について振り返ってみましょう。

 1970年代 ATMを監視する目的で導入が進む。一般住宅やオフィスなどには設置されず
 1980年代 日本でもようやく一般化され、オフィスビル、商業施設にも設置される
 1990年代 窃盗などの犯罪が増加、防犯意識の高まりにより、マンションや一般住宅にも設置されるようになる。また、ネットワークカメラも登場する

 

今では、街を歩けば必ずと言っていいほど見かける防犯カメラ。
当初は、銀行や証券会社など設置されている場所は限定されていました。
また、防犯カメラは、「贅沢品」と考えられており、
誰でも導入するのではなく、お金に余裕のある裕福な人が設置しているというイメージ。

防犯カメラの設置が増加した背景には、
1995年の地下鉄サリン事件が大きく影響していると言われています。
ちなみに、この事件の容疑者の1人であった高橋克也容疑者は、防犯カメラの映像や写真を積極的に公開した結果、
「似ている男がいる」という通報を受けて東京都大田区の漫画喫茶で逮捕されました。

このような犯罪が増加したことを受け、人々の「防犯意識」が高まり、
防犯カメラの需要も増加。その結果、一般家庭や一般企業でも導入しやすい価格となり
現在では、多くの場所に設置されています。

※参照資料

防犯カメラが普及した背景には、「防犯意識の高まり」「凶悪事件の発生」などがあるのです。

 

2.進化する防犯カメラ

防犯カメラが日本に登場した頃は、はっきり言って性能の低いものだったそうです。
現在のように、映像を記録することができず、また画質も悪く、
常に人間の目で監視していなければならないものでした。
しかし、そこから防犯カメラはどんどんと進化。
現在では、スマートフォンを使った遠隔管理にも対応しています。
そのため、離れた場所からでも映像を確認することが可能。

さらに、近年では防犯カメラの映像解析にAIが活用されています。
まだまだ、完璧なものではありませんが、
AIを活用することで、24時間365日監視が可能。
他にも、不審者の検知や通報といったことにも期待が高まっています。
AIを使った技術は、防犯だけでなく、マーケティングの分野にも活用されているのです。

マーケティングの活用例

店での滞在時間の把握
来店者の店内での行動分析(どのようなルートで商品を見るのかなど)
混雑しやすい時間帯の把握
 来店した人数、性別、年齢層の把握

過去に参考になる記事を書いています。

2016年の相模原知的障害者施設殺傷事件

2016年に神奈川県相模原市の知的障害者施設で元職員の男が、
入所者19人を殺害、26人に重軽傷を負わせるという事件が発生。
施設の職員を結束バンドで拘束し、鍵を奪い、職員の目の前で、
入所者を刃物で次々に襲ったとされています。
約50分間も次々と入所者が襲われるという悲劇でした。
犯人の男は、裏口から敷地内に入り、窓ガラスを割ってなかに侵入。
元職員であるということから、施設の防犯状況を知っていたと見られています。

犯人の男は、その逮捕され、裁判で死刑判決を受け、死刑が確定しました。

 

相模原での事件を受け、福祉施設での防犯カメラ導入が増加

相模原での事件を受け、全国の介護施設など福祉施設での防犯カメラの導入が増加。
防犯カメラを設置することで、不審者が侵入するのを防ぐ、
死角を無くすなど対策を強化する施設が増えました。
また、防犯カメラの設置だけでなく、ボタンを押すだけで
警察に通報ができるシステムの導入なども進んでいます。

今ではなくてはならない存在になった防犯カメラ!

最初は、原始的なもので、卵泥棒を捕まえるためだった防犯カメラ。
しかし、その後の「凶悪事件の発生」「防犯意識の高まり」によって、
防犯カメラの需要が拡大し、価格も購入しやすくなりました。
最初は、録画もできず、画質も悪かった防犯カメラも今では、
犯人逮捕に貢献するなど、日々性能も進化しています。
今ではなくてはならない存在になったのが防犯カメラです。
防犯カメラは、防犯だけでなくAIを活用して、マーケティングにも活用されています。

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