大阪・北新地ビル火災!防犯カメラには犯人が放火する様子も記録されていた!
2021年12月17日に衝撃的な事件が大阪・北新地にあるビルの4階にあるクリニックで起こりました。
この事件がどのようなものであったのかについて解説します。
1.61歳の男がクリニック内で放火!
大阪の北新地にあるビルの4階にあるクリニックで衝撃的な事件が発生しました。
クリニック内に61歳の男が侵入し、ガソリンをまいて放火、この火災でクリニックの患者など25名が死亡。
放火したとされる男についても意識不明の重体となっている事件です。
紙袋を持参した犯人の男は、出入り口付近に紙袋を置きそれを蹴り上げ、放火させたとされています。
また、逃げ出そうとする人に対して、犯人は体当たりをするなどしてなかに押し込めていたとも報道されているのです。
罪のない多くの人が犠牲となった悲しい事件でした。
放火の様子は記録されていた
犯人が放火した様子については、クリニック内に設置されていた防犯カメラに記録されていたと報道されています。
記録されていた映像には、犯人の男がクリニックの出入り口付近に、紙袋を置き、
それを蹴り上げ、炎が燃え上がった様子が記録されていたようです。
この記録されていた映像によって、犯人の男がどのように犯行に及んだのかが判明しました。
過去に参考になる記事を書いていますので、よろしければ併せてご一読ください。
法令上スプリンクラーの設置はされていなかった?
火災ということで、最も気になるのは防火対策が十分であったのかについてです。
大阪市消防局の発表によれば、事件が起きたビルの不備はなく、
ビルの階数・広さから法令上スプリンクラーの設置義務はなかったとのこと。
法令上設置義務がなかったため、スプリンクラーは設置されていなかったそうです。
それから、一部の報道では、犯人の男が消火栓を使えないように細工していた可能性も指摘されています。
もしも、スプリンクラーが設置されている、もしくは犯人が消火栓に細工などをしていなければ、
多くの命が救われていたのかもしれません。
2.今回の事件で見えた課題とは?
とても悲惨な事件だった、この事件では様々な課題も見えてきています。
例えば、「防犯カメラ」の課題です。
事件が起きたクリニック内にも報道によれば、カメラは設置されていました。
また、犯行の様子についても記録されていたため、犯行の瞬間や犯人の特定には大きく貢献しています。
しかし、犯行を記録することはできても、犯罪を直接防ぐ、あるいは犯罪が起きた際に自動的に外部に知らせるなどはできていません。
この点が新たな課題と言えるでしょう。
もしも、火災などが発生した場合に自動的に通報される仕組みなどがあれば、被害を小さくすることができるかもしれません。
2方向避難の重要性
今回の事件で亡くなった方の死因の多くは、一酸化炭素中毒と言われています。
火災の際に重要と言われているのが、2方向避難です。
火災によって、1つの避難ルートが使えなくなってしまった場合でも、もう1つの避難ルートを確保しておくのが2方向避難。
放火されたクリニックには、外につながる階段は1ヵ所だけで、他にはクリニックの奥には窓や出入り口などはなかったと報道されています。
また、非常階段につながる扉の前に放火したと言われているので、犠牲となった方は、
必然的に逃げ場のない奥の方へ移動する形となってしまったようです。
多くの犠牲者が見つかったクリニックの奥には、火はまわっていなかったそうですが、
一酸化炭素中毒によって多くの方が命を落とされる結果となってしまったことになります。
専門家によれば、数十秒程度でクリニック内に一酸化炭素が充満したのではないかとのこと。
非常時に、どのように避難ルートを確保するかが大きな課題です。
避難ルートが1ヵ所しかない場合には、今回のように多くの尊い命が奪われてしまう可能性があります。
できるだけ避難ルートを多く確保することも重要な課題と言えるでしょう。
日頃から避難ルートや避難場所を確認しておく
会社や店舗などでは、事件に遭遇してしまう可能性もあります。
それは、いつ起こるかわかりません。
日頃から、避難ルートや避難場所について確認しておくことが大切です。
確認しておかないと、非常時にどこに逃げればよいのか、どこから外に出られるのかがわからず、パニックになってしまうでしょう。
自分が働いている職場では、必ず非常時にどのように行動するべきかを把握しておくことをオススメします。
日頃からの意識が生死を分ける
最初にお伝えしたように、本当に悲惨な事件が起きてしまいました。
事件現場には、防犯カメラも設置されていましたが、
設置しているだけでは犯行を直接阻止できないという課題も突き付けられたのです。
さらに、非常時に避難ルートが1つしかないと多くの犠牲者が発生してしまうことも判明しました。
1人1人が日頃から、非常時にどのようなルートで、どのように行動すればよいのかを意識しておくことが非常に重要となります。